一般に設計というと、外観や素材等、目に見える部分に注意が行きがちですが、実際の使い勝手や、そこでの暮らし方等、住み始めて気づく部分への配慮を、より大切にしたいと思っています。

例えば、窓一つをとっても、その向きや開閉方法によって、陽射しや風の入り方が違ってきますし、せっかく窓を設けても、木々の緑が見えるのと、お隣の壁しか見えないのでは、住む人の気持ちも大きく変わってきます。

「格好」の良さより「気持ち」の良さを大切にする事、また「光・風・緑」という自然の恵みに、正直な住まいを一緒に造りたいと思います。

家づくりは、とても楽しいことだと思います。もっとも、これだけ多くの情報が氾濫していると、一般の方にとっては、理想の住まいを前にして、色々なイメージが混在し、予算や法規、工法や材料等、分からない事も多く、どこから手を付けたらいいか、悩まれることと思います。

設計者の役割は、そうした想いや疑問を、一つ一つ整理し、そして建て主の方の期待以上の、+αの答えを提案していく事で、家づくりのお手伝いをさせて頂く事だと思います。